2024.11.2高槻グリーンハイツ
物件情報
関西のヴィンテージマンションをもっと知りたい。
個人的なその想いから急遽スタートすることにしたヴィンテージマンション紹介シリーズ。そもそもヴィンテージマンションとは何ぞや、というと定義は曖昧です。しかし、同じ築年数のマンションであってもヴィンテージとそうでないマンションは漂う品格が全く異なります。緻密に計算された建てられ方をしていたり、小洒落た細工を施していたり、そもそも贅沢にお金を注ぎ込まれていたり、ざっくり言えば「良いマンションを作ろう」と多くの人たちの想いが込められた建物で、経年により新たな付加価値がついたもの。そういうマンションですから住人も誇りを持って大切に暮らしており、共用部の管理が行き届いていてすごく雰囲気の良い空間が出来上がっているため、今もなお人気のマンションなのです。また、いわゆる「古いマンションが好き」という方は、このラインナップのマンション(ヴィンテージマンション)のことを指しているのだと勝手に解釈しております。
さて、記念すべき第一回は、このシリーズを開始させるきっかけをくれた「高槻グリーンハイツ」です。私はこのマンションを知らなかったのですが、現地を見た時に「やっぱりヴィンテージマンションはいい」と思い、他にも自分が知らないヴィンテージマンションを見てみたいと思うようになりました。
住所:大阪府高槻市真上町4-11-1
築年月:昭和52年12月
建物構造:RC陸屋根3階建
設計:遠藤剛生建築設計事務所【HP】
施工会社:鴻池組
JR東海道本線「高槻駅」から北西方向へ徒歩19分、バス約3分。周辺は一戸建てが多く立ち並ぶ閑静な住宅地で、駅からマンションまでは高低差約20mの坂道の頂上付近に建ちます。敷地内にA棟、B棟が建つ2棟構成で、棟と棟の間を道路が通っており、A・B棟は陸橋でつながっています。広大な敷地を贅沢に使いつつ、低層で重厚感のある作りが特徴的です。このマンションを設計した遠藤剛生氏は1980年に建築士会第26回大阪建築コンクールで渡辺節賞を受賞しております。
低層なので戸数も敷地の割に少なく、71戸しかありません。もう少しで築50年を迎える当マンション、玄関扉も流石の年季を感じますが、マンションの雰囲気を崩さぬようあえて残しているようにも見えます。それではこの高槻グリーンハイツの一室を見ることができましたので、室内も合わせてみてみます。
リノベーションが施されており、風呂やキッチンなどの水回りから各部屋の畳なども綺麗に一新。70㎡の3LDKはこれから住むファミリーにとって心地よい、現代のヴィンテージマンションへと生まれ変わっておりました。新築マンションの値段がどんどん上がっている昨今、こういったヴィンテージマンションを選択肢に入れるのはいかがでしょうか。自分に合ったヴィンテージマンションを探すのも、きっと楽しいですよ。